2025.4.4更新

今回の特集は観光ガイドには載っていない、地元民がこっそり愛するローカルフードやB級グルメを厳選しました!札幌のグルメといえば味噌ラーメンやジンギスカンが思い浮かぶけれど、地元の人たちが普段から親しんでいる気軽な美味しさもたくさんある。観光ガイドにはあまり載らないけれど、学校帰りのおやつや飲みの締め、ちょっとしたご飯として愛され続けているものばかり。特別なものじゃなくても、食べるとほっとするような味がそこにはある。そんな札幌の日常に溶け込んだB級グルメを少しのぞいてみよう。
隠れ名物!?米風亭の”ナポリタン”はナポリタンじゃない!?

- 札幌には数多くのご当地グルメがあるが、地元民の間で「知る人ぞ知る」存在なのが 米風亭(べいふうてい)のナポリタンだ。
ナポリタンと聞いて思い浮かべるのは、ケチャップたっぷりの真っ赤なスパゲッティ。しかし、札幌の老舗バー「米風亭」のナポリタンは、そのイメージを大きく覆す一皿だ。見た目はオイリーでツヤツヤ。トマトの赤みはほぼなく、代わりにガーリックオイルがたっぷり絡んでいる。実は隠し味程度にケチャップを使っているものの、一般的なナポリタンのような甘みや酸味はなく、むしろガーリックの香ばしさとコクが際立つ。まるでナポリタンと油そばの中間のようなジャンクな美味しさが、一度食べるとクセになる。
そして、このナポリタンを唯一無二の存在にしているのが、仕上げにたっぷりと散らされる「揚げ玉(天かす)」だ。オイリーなパスタと絡むことで香ばしさとコクが倍増し、独特のザクザク食感を生み出す。さらに半熟卵を崩して絡めると、ガーリックのパンチがまろやかに調整され、最後まで飽きずに楽しめる。
米風亭は札幌・すすきのの中心にあり、飲んだ後のシメとしても人気が高い。ラーメンでは重すぎるけど、何かガッツリ食べたい…そんな気分のときに、このパンチの効いたナポリタンは絶妙にハマる。特にビールやハイボールとの相性は抜群で、「シメるつもりが、もう一杯飲みたくなる」なんてことも珍しくない。
札幌を訪れたら、ぜひ一度、米風亭のナポリタンを試してみてほしい。王道のナポリタンとは一線を画す、唯一無二の「ナポリタン風ガーリックパスタ」。きっとあなたも「これ、ナポリタンなのか…?」と考えながら、フォークを止められなくなるはずだ。
- 米風亭
- 住所:〒060-0063北海道札幌市中央区南3条西1丁目2-4, 和田ビル1階:札幌市営地下鉄東豊線 / 豊水すすきの駅 徒歩1分
札幌発祥の謎グルメ!?ちくわパンの正体に迫る

札幌のパン屋やコンビニでよく見かける「ちくわパン」。初めてその名前を聞いた人は、「えっ、ちくわが入ってるの!?」と驚くかもしれない。しかし、一度食べてみると意外な美味しさにハマる人が続出し、地元民にはすっかりお馴染みの存在となっている。
ちくわパンの特徴は、ふんわりしたパン生地の中に 丸ごと一本のちくわ が入っていること。そして驚くべきことに、そのちくわの中には ツナマヨがぎっしり詰まっている 。外はフワフワ、中はモチモチ、さらにクリーミーなツナマヨが加わることで、絶妙な味のバランスが生まれる。ちくわの塩気とツナマヨのコクがパンの甘みと絡み合い、一口食べるとクセになること間違いなしだ。
このちくわパンを生み出したのは、札幌の老舗パン屋「どんぐり」。1990年代、「ちくわをパンに入れたら面白いんじゃないか?」という発想から生まれ、試作を重ねた末に商品化された。当初は「本当に売れるのか?」と半信半疑だったが、予想を超える人気となり、今ではどんぐりの看板商品に。さらにその人気は札幌を飛び出し、全国のパン屋やコンビニでも見かけるようになった。
ちくわパンの楽しみ方もさまざまで、温めるとツナマヨがとろっとしてより美味しくなるし、おつまみ感覚でビールと一緒に楽しむのもアリ。さらに、わさびマヨや醤油をちょい足しすると、和風アレンジとしてまた違った味わいを楽しめる。ちくわの中にチーズや明太子を詰めたバリエーションも登場しており、ちくわパンの可能性は無限大だ。
- どんぐり本店
- 住所:〒003-0022 札幌市白石区南郷通8丁目南1-7
冷凍すると激ウマ!?バターサンドの新しい楽しみ方

北海道土産の定番といえば、「バターサンド」。芳醇なバターの香りとラムレーズンが詰まった濃厚なクリーム、しっとりとしたビスケットのハーモニーが絶妙なこの一品は、誰もが一度は食べたことがあるだろう。しかし、最近話題になっているのが 「冷凍して食べる」という裏技 だ。
バターサンドを冷凍庫に入れ、しっかりと凍らせる。取り出してすぐにかじると、ビスケットはサクサク、クリームはまるでアイスのようなひんやりした口当たりに変化。通常の状態ではしっとりと馴染んでいるビスケットが、冷凍することでほどよい硬さになり、まるで アイスサンドクッキーのような新感覚スイーツ に生まれ変わる。
さらに、クリームの甘さがキュッと締まり、バターの風味がより際立つのも冷凍ならではの魅力。ラムレーズンの香りも強く感じられ、大人のスイーツとしての完成度が一段とアップする。特に夏場は、冷凍したバターサンドを食べることで、いつもとは違う涼やかな美味しさを楽しめる。
また、冷凍したまま食べるのもいいが、少し常温に戻して 半解凍状態 で味わうのもオススメ。外側はサクサク、中はしっとりとした絶妙な食感のバランスが楽しめる。この食べ方を知ってしまうと、もう普通のバターサンドには戻れなくなるかもしれない。
北海道の人気銘菓に、ちょっとしたアレンジを加えるだけで新たな美味しさが発見できる。まだ試したことがないなら、ぜひバターサンドの「冷凍革命」 を体験してみてほしい。